海外旅行や出張のたびに「SIMカードやポケットWi-Fiを準備しなきゃ」と感じると、ちょっと面倒ですよね。
でも 短期旅行なら楽天モバイルやahamoの海外ローミングで十分。契約そのままで海外でも使えるので、わざわざSIMやWi-Fiを用意しなくても快適に過ごせます。
この記事では、海外ローミングの仕組みと注意点をわかりやすく解説し、楽天モバイルとahamoの実力を比較します。
海外ローミングとは?
仕組みの基本
海外ローミングとは、日本で契約している携帯電話会社の回線を、海外の現地キャリアを通じて利用できる仕組みです。空港に到着した瞬間から自動的に現地の提携回線に接続されるため、SIMカードを差し替える必要はありません。スマホ初心者でも特別な設定なしで使えるのが大きなメリットです。
メリット
- SIMを差し替える手間がない
- 到着直後からネットが使える
- 短期旅行や出張には十分な通信量
→ 旅行の準備が最小限で済むので、気軽に海外に行けます。
楽天モバイルの海外ローミング
楽天モバイルでは、契約者であれば追加料金なしで海外ローミングを利用できます。対応国・地域は70以上。
- 月2GBまで高速データ通信が可能
- 超過すると128kbpsに制限(メールやLINEのテキスト程度なら可)
- Rakuten Linkアプリを使えば、日本と同じように通話やSMSも利用可能
短期旅行や連絡が中心の使い方なら、追加SIMを用意しなくても十分対応できるサービスです。
ahamoの海外ローミング
ahamoはドコモが提供する料金プランで、海外ローミングの強さが大きな特徴です。
- 月20GBまで日本と海外で共通利用可能
- 追加料金なしで82の国と地域に対応
- ただし「連続15日を超える利用」は制限あり(通信が停止する仕組み)
短期旅行や海外出張であれば非常に安心して使えますが、長期滞在には不向きです。
povo・LINEMOなど他の格安系は?
povoの場合
povo(au系)は「基本0円+必要なトッピング課金」で人気ですが、海外ローミングは基本的に非対応です。短期滞在でも現地で使うには別のSIMやWi-Fiが必要になります。
特に、海外でスマホをそのまま使いたい人にとっては不便に感じるでしょう。国内利用に特化して安さを実現しているため、海外旅行との相性はあまり良くありません。
LINEMOの場合
LINEMO(ソフトバンク系)は、国内ではシンプルで安いプランが魅力ですが、海外利用は別途「海外パケットし放題」というオプションに加入する必要があります。
1日あたり最大2,980円と料金が高く、短期でも長期でもコストがかさみます。ちょっとした旅行で使うには割高感が否めません。
格安プラン全般に言えること
povoやLINEMOなどの格安プランは「国内利用に特化してコストを下げている」ため、海外ローミング機能は制限が多かったり、追加料金が高額だったりする傾向があります。
そのため「普段は格安で使いたいけど、海外でも快適に使いたい」という人は、別途eSIMやWi-Fiルーターを組み合わせる必要が出てきます。
比較表(楽天モバイル / ahamo / povo / LINEMO)
プラン | 海外ローミング対応 | データ容量 | 利用可能国・地域 | 制限・注意点 | 向いている人 |
---|---|---|---|---|---|
楽天モバイル | ○(追加料金なし) | 月2GBまで高速通信 | 約70カ国 | 2GB超過で128kbps制限 | 短期旅行・連絡メイン |
ahamo | ○(追加料金なし) | 月20GB(国内と合算) | 約82カ国 | 連続15日以上で通信停止 | 出張・短期旅行で安心 |
povo | ×(非対応) | なし | なし | 海外利用不可 | 国内専用で安く使いたい人 |
LINEMO | △(有料オプション) | 1日最大2,980円 | ソフトバンク海外提携国 | コストが高い | 国内中心、海外は臨時利用のみ |
結論|短期海外旅行には楽天モバイルとahamoがベスト
ここまで各社の海外ローミングについて特徴を見てきました。結論として、短期海外旅行で安心して使えるのは楽天モバイルとahamoの2つです。どちらも追加料金なしで利用でき、SIMカードを用意する必要がありません。
ただし特徴に違いがあるので、自分の使い方に合わせて選ぶのがおすすめです。
楽天モバイル
月2GBまで追加料金なし。地図アプリやメッセージなど軽い利用が中心ならこれで十分。コストを抑えたい人にぴったり。
ahamo
月20GBを国内と共通で利用可能。SNSや地図をしっかり使いたい、旅行中も通信量を気にせず過ごしたい人におすすめ。
povo・LINEMO不向きの理由
povoやLINEMOといった格安プランが短期海外旅行に向かない理由はシンプルです。
- 海外ローミングの仕組みが弱い(そもそも非対応、あるいはオプション必須)
- コストパフォーマンスが悪い(短期旅行にしては追加料金が高すぎる)
つまり「国内利用に特化して安くしている分、海外では実用的ではない」というのが最大の理由です。短期海外旅行で選ぶべきは、やはり楽天モバイルかahamoに絞られます。
短期海外旅行での注意点(データ上限や期間制限)
楽天モバイルやahamoは短期海外旅行には便利ですが、いくつか注意しておきたい点があります。知らずに使うと「思ったより不便だった」と感じることもあるので確認しておきましょう。
データ通信量に上限がある
- 楽天モバイルは月2GBまで高速通信。超えると128kbpsに制限され、地図やLINEのテキスト程度しか使えません。
- ahamoは月20GBまで(国内と合算)。容量を超えると速度制限がかかるため、動画視聴や大量の写真送信には注意が必要です。
利用期間に制限がある
- ahamoは連続15日以上海外で利用すると通信が停止します。短期旅行なら問題ありませんが、2週間を超える滞在には不向きです。
- 楽天モバイルには日数制限はありませんが、通信量が少ないため長期旅行では不安が残ります。
現地の回線品質に左右される
- ローミングは現地の通信会社の回線を借りて使う仕組みです。場所によっては速度が不安定になることがあります。
- 特に地方や郊外では「つながるけど遅い」というケースもあるため、過信は禁物です。
まとめ
短期海外旅行であれば、わざわざ海外SIMやポケットWi-Fiを準備する必要はありません。楽天モバイルやahamoの海外ローミングだけで十分対応できます。
- 楽天モバイル:月2GBまで無料。最低限の通信で済むならコスパ抜群。
- ahamo:月20GBまで利用可能。SNSや地図をしっかり使いたい人に安心。
ただし、どちらにも注意点があります。楽天は容量が少なく、ahamoは連続15日以上の利用ができません。さらに、どちらも現地回線の品質に左右されるため、過信は禁物です。
つまり、短期海外旅行なら海外SIMは不要ですが、長期滞在や複数国を巡る旅行では物足りなさを感じる場面が出てきます。そうした場合には、次回ご紹介する Nomad SIMのようなeSIM を組み合わせるのがおすすめです。